
今月の一枚 1月度
『 富嶽青韻 』
会員NO.200009 野瀬哲郎
撮影日 2022年4月17日
APS-C 18-135mm 富士吉田市上空から
コロナ前は飛行機を良く利用した。日本人は富士山が大好きである。御多分にもれず、私のDNAにも先祖代々刷り込まれているのか、富士を見ると何故か落ち着かない。時々、目の覚める様な富士の姿を上空から目にし、何とか写真に収めたいと、カメラを持ち回ることにした。しかし、気合を入れて中判カメラを持ち込むと、決まって、天気が優れず、作品にはならない。そんなある日、あまり期待しないでデジカメを帯同した際、美しい全景に巡り会えた。富士の周囲の青が美しく、白い雪とのコントラストも良い。余りにもストレートで作品とは言えないかもしれないが、何故か気になる一枚となった。
一富士二鷹三茄子。今年はコロナも晴れて良い一年となることを夢見つつ、日本の原風景と対峙し、良い作品が一つでも多く生まれる様、精進を重ねたいものである。

今月の一枚 2月度
「 霧氷の彼方に 」
会員No 219010 塚本 克博
撮 影 地:長野県 塩尻市・岡谷市 高ボッチ高原
撮影年月日:2019年12月15日
撮影データ:Nikon D850 24-70mm f/16 1/8秒 ISO 250
早朝の山岳光景にはいつも心が高鳴ります。この感動を何とか写真に表現したいと思って撮り続けています。霧氷の咲く時期に諏訪谷に差し込む陽光を写真に収めたいと、高ボッチ高原に出かけました。前日に雨模様で当日は晴れという霧氷が咲く天候を狙ってトライしましたが、いつも霧・ガスがかかり思うような光景には出会えません。何度目かのトライでようやくガスの切れ間から陽光と富士山・南アルプスを望むことが出来、写真に収めることが出来た1枚です。この絶好の光景に出会えた幸運に心から感謝です。

今月の一枚 3月度
「 霧・走る梅林 」
会員No 210002 三澤 佳澄
撮 影 地:東京都・八王子市・木下沢梅林
撮影年月日: 2018年 3月15日
カ メ ラ:Nikon D800 : レンズ 80-400㎜(112㎜換算)
撮影データ:F11:ISO 200
吉野梅郷がウメ輪紋ウイルス防除策として園内の梅樹はすべて伐採された為、近年は木下沢梅林に、規模は大きくないのですが、撮影する方が多く訪れる様になりました。撮影前日に雨が降り湿度が高いと翌日、霧が入る事が有ります。前日の雨に下見をしておりましたので、梅林の見渡せる位地に立ち、暫くすると高速道路、方向から朝日が入り、少しずつ霧が漂い願っていた様な情景となり、安堵しました。木下沢梅林の下方に川が有り太陽が大分、上ってから下方から梅林の木々の間を霧が駆け上り、霧の動きを捉え、動感のある写真になりました。

今月の一枚 4月度
「 野フジ咲く 」
会員No 216017 赤座 幸男
撮影地 :埼玉県さいたま市見沼区大谷
撮影年月日: 2021年4月21日
カメラ:ニコン D810 レンズ:80-200mm f 2.8
デ-タ:F18、 1/25秒 補正-0.3
私の住む近くには、「見沼田んぼ」と言う広い「緑地空間」が在り、都市近郊でありながら、いまだ自然が残り四季を通して撮影ポイントもあり貴重な所です1昨年、始めて「野フジ」の咲く雑木林を見つけ撮影しましたが、管理されたパークのフジには見劣りし、会報表紙を飾るには相応しくありませんけど、健気に咲く姿を発表しました、これからも良い作品になる様に勉強して行きたいと思います。

今月の一枚 5月度
「 雪解けの森 」
会員No210005 勝野 比呂史
撮 影 地:福島県北塩原村 曽原湖 地区
撮影年月日:2022年 4月21日
カ メ ラ:フジX-H1(APSC) レンズ 18~135㎜
撮影データ:F4.5 1/200 ISO 800
福島県「裏磐梯」の山々(寒冷地)に降り積もった雪も4月の雪解けの季節となり、春お待ちわびたかの様にいち早く「水芭蕉」がこの地の春を告げていました。残雪の霧の中から「水芭蕉」の傷の無い白い「ほう葉」が各々、我を競い合うかの様に芽吹き、残雪で荒れた湿地に群生、白く芽吹いた沢山の可愛い「ほう葉」を濃霧の早朝(夜明け)にこの地(裏磐梯)で「水芭蕉」に出会う事が出来ました。

今月の一枚 6月度
「緑彩の天蓋 」
会員No.214003 柏森 紀夫
撮 影 地:福島県下郷町観音沼
撮影年月日:2019年6月13日
カ メ ラ:EOS 5DMk Ⅳ EF24-70mm2.8(24mm) PLフィルタ-
撮影データ:絞り16 露光 1/13秒 ISO400
三脚:Leofoto LS-365C
緑という色は、人間が特に敏感な色で、芽吹きの色に始まり深い緑迄、人は様々な変化を感じ取る能力を持っています。特に新緑は生命力を感じる色として、よく病院の相談室などで意図的に新緑の絵画、写真を飾るのを見かけます。元気が出る色なのでしょう。緑の季節を山々が迎える頃、白河経由で下郷町の観音沼へ、単独で出かけて撮影。緑一色の世界で形の良い水面に伸びた楓の枝、まるで天蓋の様な美しさに目を奪われた。青空をPLフィルターでできるだけ落としながらも、水面には対岸の山をのぞかせる位置を確保して撮影。有名撮影地で有名な楓の写真ですが、この季節の緑の美しさを思いに留める事が出来ました。

今月の一枚 7月度
「 緑彩の流れ 」
会員No 202016 玉川 修
撮影地:福島県南会津
撮影年月日:2023年 5月16日
カ メ ラ : FUJIFILM X-T2 レ ン ズ:55~200㎜
撮影データ :F11 1/125秒 ISO 1600
(奥会津新緑撮影会)
PFJの撮影会は、多くの思い出と出会いを楽しみながら勉強することができる貴重な機会です。今回は何度も通った懐かしの宿山口屋さんと現地を案内してくれた(故)酒井さんの顔が浮かんで参加しました。南会津の山口は伊南川と桧枝岐川に挟まれ、駒止原度にも近く、ひめさゆりの里として知られています。さらに尾瀬入り口の御池と下郷観音沼も含まれた魅力的な行程でした。大収穫?実行委員長の浜野さんありがとう。
撮影会の思い出を紹介させて頂きます。
○風景に神宿る「竹内敏信、四国面河渓谷」○春山淡治にして笑うが如し、夏山蒼翠として滴る、秋山明浄にして粧う、冬山惨淡として眠る「臥遊録、舘岩大桃の里」○散る桜残る桜も散る桜「良寛」○雲の峰いくつ崩れて月の山「芭蕉、月山」○(弁慶の)笈も(義経の)太刀も飾れや五月幟簱「芭蕉、五百川磐梯吾妻lC」〇田一枚植えて立ち去る柳かな「芭蕉、白河」〇暑き陽を海に入れたり最上川「芭蕉、余目」〇極楽に越ゆる峠の一休み蔦の出湯に身をば沈めて「十和田湖蔦温泉、詠人知らず」