
心に残った風景 2021年1月度
「 天空の渓流瀑 」
会員№ 216014 新野 繁信 撮影地:谷川岳山頂
年に数回、谷川岳山頂直下の「肩の小屋」に泊まり、雲海等の撮影をしています。65ℓのバックパックに機材を入れ登るのは厳しいものがあります。谷川の山々は標高2000mに満たないながらアルペン気分の味わえる山です。又、気象の変化が激しいので、山頂付近では時々「ブロッケン現象」を見ることができます。掲載の写真は、10月10日に日の出から30分ほどたった後、群馬県側から新潟県側に雲が流れ始めた処、尾根にピントを合わせ、谷川連峰と滝雲の絶景を撮る事ができました。「肩の小屋」森下管理人さんの話では、この様な壮大な滝雲は5年に一度発生するかどうかだと言われ、谷川岳からご褒美を貰った気持ちになりました。

心に残った風景 2021年2月度
「 夕日に照らされた那須岳 」
会員№ 201011 君島 幹夫
撮影日時:平成28年11月28日午後3時50分
カメラ :6×7
11月に入ると初雪の便りが来ます。標高1915メールトル那須岳も雪をかぶり、牛ヶ首が雪に埋もれないうちに木々に強風でこびりついた霧氷と夕日に照らされた那須岳を撮影するため午後2時頃から登頂するが、運良く風が止めば自分の描いているイメ-ジ通りの撮影ができるのだが、こればかりはどうしょうもないことで天まかせの撮影です。

心に残った風景 2021年3月度
「 湯煙の紅葉 」
会員№ 216012 北村 滋敏
秋田八幡平の後生掛自然研究路に撮影に出かけて
この地を選んだのは、一度は泥火山と紅葉を見たくて撮影地に選びました。
歩道の両側でプツプツと音を立てて、泥と水蒸気を吹き上げる景色は少し不気味です。坂を登ると水温83度の大湯沼あり、泥と小石を吹き上げ、奥には大量の湯煙を上がっていました。目線を上げると美しい紅葉が、見えて、まさしく地獄と天国と言った景色に非常に感動しました。

心に残った風景 2021年4月度
「極寒の霜花」
会員№ 217008 杉本時生
撮影地:北海道弟子屈町 屈斜路湖
カメラ :オリンパスOMD E‐M1Ⅱ[マイクロフォーサーズ] 24~200㎜ズーム(35㎜換算)
2019年2月上旬、北海道撮影ツアーに参加して撮影したものです。
屈斜路湖で発生するフロストフラワー(霜花)を求め、はるばる訪れましたが、夜明け前の真っ暗な湖畔でライトの光に浮かぶフロストフラワーは期待通りに成長していた。成長の3要件(マイナス15℃近い気温、豊富な水蒸気、無風)をクリアしていたが、当日は大寒波に覆われ、地元弟子屈町でも20年ぶりの最低気温マイナス30度超え(-31℃)だそうで、あまりにも“極寒”であった。
日の出前後、カメラ操作が頻繁になるのに伴い、朝陽が映ったこの写真を撮影した頃には人差し指が少し凍傷になったり、また、カメラの十字キー可動部等が凍結したり、モニターのタッチパネルが反応しなくなったりと、身体と機材にとって最も厳しい条件下の撮影となった思い出の1枚です。

心に残った風景 2021年5月度
「 静 寂 」
会員№ 211004 須崎 義晴
撮影地 :兵庫県美方郡香美町
撮影日時:2011年5月20日
カメラ :ハッセルブラッド 6×6 レンズ: 250㎜
この写真は10年程前に兵庫県香美町の猿尾滝で撮影しました。久しぶりに寄ってみると木の枝が伸び放題で写真を撮る気になりません。たまたま調査に来ていた香美町役場の人達に木の剪定をしないのか、たずねてみました。すると、猿尾滝は国定公園であり、木の伐採などは国の許可が必要なので、簡単にはできないとのことでした。自然相手の写真にはなかなか難しいものですね。

心に残った風景 2021年6月度
「 夜明けの序曲 」 会員№ 216011 川名 和夫
撮影地:福島県北塩原村細野
カメラ:ペンタックス 6×7 レンズ: 45㎜ f・4
復興10年 早いものであれから30年前の8.5水害10年前の震災、原発事故、昨年は水害被害で3か月間公民館での暮らしが大変でした、復興半ばコロナ禍などの影響で私たちも大変ですが何とかガンバッテおります。
「心に残った風景」フィルム作品の中で一番思い出のある「夜明けの序曲」を選びました。風景の好きな私の友人と、裏磐梯撮影に午前3時に出かけ、現地細野について以前から雪原の美しいに魅せられていた所にスタンバイ、天気晴れ -20度太陽の位置は正面から友人と話しながら、心わくわくしていたところ、光が差し込み雪原の輝きが赤く染まり、感動しながら撮影した思い出が{忘れられない一枚です}

心に残った風景 2021年7月度
「秩父横瀬町寺坂棚田」
会員番号218004 澤田平司
撮影日:6月20日 朝8時頃撮影しました。
カメラ:キャノン IOS 1DMK2
レンズ:キャノン 24~105㎜
私は、寺坂棚田には、春の田植えのころから秋の刈り取りの季節まで色々な風景の撮影を楽しんでいます。
この写真は遠くに見える武甲山に雲がかかり山が低く見えるような姿です。近頃はデジカメの出番が多くなりフイルムカメラは自宅待機が多くなってきました。まだ本格的にデジカメに変えたのは3年ぐらいですがようやく慣れてきました。
新型コロナウイルスの終息が早く来ることを祈り春の撮影を楽しみにしています。正常な例会が早くできますことを楽しみにして待っています。

心に残った風景 2021年8月度
「 天上ショ- 」
会員№ 211013 西木 輝子
撮影地:山形県 月山
カメラ:ペンタックス645NⅡ レンズ: 33~55㎜
5月中旬「風景写真」の撮影ツア-に参加して撮った写真です。撮りたいものが見つからない! とウロウロしていました。その時 雪原に走って行きレンズを空に向けている人がいました。見上げると太陽の周りに虹色の丸い輪が出現していました。「いつ消えるか判らない!」ドキドキしながら三脚をセットしました。以前美瑛の撮影ツア-に参加した時に高橋真澄先生が「太陽は木にぶつけると良い」とおっしゃっていた事を思い出し、木にぶつけて撮ったこの写真がPFJの 第一回公募展で金賞を受賞し入会させて頂く機会になりました。早くコロナ禍が終息しカメラを抱えて旅に出たいと思うこの頃です。感動を求めて!!

心に残った風景 2021年9月度
「 白銀の黎明 」
会員№ 210910 塚本 克博
撮影地: 富山県立山室堂平
撮影日時:2017年5月3日 AM 5:00頃
カメラ:ニコン D800
レンズ:VR 24-120mm f/4G
デ-タ:f/11, 1/100秒、ISO 800
早朝の光に映える山岳風景に魅了されて写真を撮り続けてきました。
撮影現場での感動を何とか表現したいと思っています。
昨年・今年は無理でしたが、ここ数年、春は雪景色、秋は紅葉の時期に剱岳周辺を目指しています。今回の作品は白銀に包まれた奥大日岳の夜明けを撮影したものです。5月初旬、夜明け前の室堂平は純白の銀世界、奥大日岳の雄姿が目前に聳えています。上空には薄い雲が懸かっていましたが、日が昇る直前の光に照らされて薄紅色に染まってきました。奥大日岳の山肌にも光が回り込み始め、淡い陰影を描き始めています。奥大日岳の堂々とした山容と、上空の薄紅雲が奏でる朝の協奏曲を頭に描きながらシャッターを切りました。

心に残った風景 2021年10月度
「 涸沢カ-ルからの天の川 」
会員№ 218013 宮田 明
カメラ : CANON EOS 5D MarkⅢ
初めて奥穂高岳に登ったのが、昭和28年で、以後5月連休明けの涸沢に通っている。この写真は、2021年6月6日2時50分 ISO 2500 20㎜ 30″F5 前穂高にかかる天の川を撮影したもので、最後の涸沢行となった。たまたま、友人の勧めでPFJの公募展に応募し、受けていただいたのが切っ掛けで、PFJに友人が多いので、加入させていただいた。
座右の銘:写真とは「その人の心であり、テクニックではない」

心に残った風景 2021年11月度
「虹架かる安の滝」
会員番号No219009 森下健一
撮影地:秋田県北秋田市
撮影日:2016年10月21日
カメラ:Linhof Master Technika45
レンズ:Nikkor-w 135mm F5.6
地元の写真クラブの先輩方と安の滝は虹が出れば最高だと言われながら、駐車場から2kmの山道をカメラバッグ20kgと三脚4kgを担いで、やっと滝が観えるところまで着いたら既に虹が掛かり始めていました。
慌てて撮ったのがこの写真です。苦労が報われた瞬間でした。

心に残った風景 2021年12月度
「 名 残 り 葉 」
会員番号No219004 渡邉 和男
撮影地:埼玉県秩父市三峰神社近辺
撮影日:2015年11月12日
カメラ:Canon EOS 5D MarkⅡ
レンズ:EF17~40㎜(ズーム位置40㎜)
データ:1/2秒・f 11・ 露出 -1・ ISO 200
秋も終盤に差し掛かった11月中、埼玉の長瀞から三峰神社を訪れた時のことです。その日は前日が雨で曇り空も、落ち葉に覆われた神社での撮影はこれといった成果も無く、帰り始めましたが、何気なしに参道から外れ、人気のない林の中に入り込みました。この移動が幸いし、薄暗い林の中で苔に覆われた古木との遭遇でした。雨に濡れ、僅かに赤い葉を残した楓です。暗い杉林を背景としたその姿は私をハッとさせ、心に響くものがありました。帰りの時間が迫る中でしたがこの出会いに感謝し、はやる気持ちを抑えながらシャッタ-を切った1枚です。