
「無題 安全な撮影に向けて」
会員No 215006 高木 健治
撮影場所: 奈良県大峰奥崖道傍 撮影日: 平成31年4月22日
天川ダム近く15年走行のJAGUAR車内での目覚め。蛙の横断を見届け進む309号線。大峰奥崖道行者還トンネルを東方に貫けて最初の一枚。幾枚の画像DATAが蓄積され、どの程度の時間が経過していたのか、この時不明。気づけば又兵桜、チャリンというLINE、視れば娘から、捜査願準備中とのキツイお言葉。言われてみれば、機材の重みが繰返し私を谷底に導いていた。同行者はいない。NETWORKも繋がらない別天地で私は被写体を求め危険な彷徨を行っていた。2月の上高地は通信可能であったと無意味な反論をするものの、71歳大いに反省する。

「 月光に輝く氷魂 」
会員番号 215004 松下 博行
一月下旬北海道に撮影に行った時、豊頃町のハルニレの樹を撮影後、大津港に寄って見た。そこには前日季節風がもたらしたのであろう十勝川の氷が海岸に打ち上げていた。それも多数の氷だ。幸い天候も良く夕景まで氷の光り輝く色を堪能した。しかし日が落ちて月が出るのを待って氷がどう見えるのかが見たくなった。気温もハンパない寒さで手足の指先が痛い、零下二桁はあろう。いったん車に戻り暖を取りながら今日撮ったものをパソコンで整理。現場に戻ると昼間数人いたのが誰一人といない。月が雲に隠れたり、現れたりしている。懐中電灯で足元に注意し、メインになる氷を探しながらこの場所に決めた。後は、月の光を待って方向、月の位置を変えながらの数枚カットした。その中の一枚を選んでみた。

「 朱色の海 」
会員№ 216010 高木 多恵子
撮影地 :松本市美ヶ原
カメラ :キャノンEOS 5DⅯark Ⅲ
初夏の高原を点々と彩るレンゲツツジを求めて、美ヶ原林道を行く。峠に着くと辺り一面の霧の中、レンゲツツジが咲き乱れている。しばし、ここで撮影、レンゲツツジは松本市の市花でもあるが、有毒の為、放牧された牛馬が食べず、高原に多いとか。ここから林の中を5分間程登った台地が一面の大群落‼、右も左も見渡すかぎりのレンゲツツジ、花の初々しい美しさ、流れわく霧、シ-ンと静まりかえり、朱色の大海を彷徨よっているような錯覚も。無我夢中で撮っているうちに気がつけば、好事魔多しで、遠くで鳴っていた雷が大接近‼もう少し、もう少しの気持と雷の恐怖に怯えながら撮った一枚です。

「 暁の秋元湖」
会員NO.217003 宮沢 智美
撮影地 : 裏磐梯秋元湖
カメラ: Canon 6D(フルサイズ)
3 月下旬に残雪風景の撮影に裏磐梯に出向きました。夜半から雪が舞う天候で、翌朝に晴れることを祈り就寝。しかし、早朝ホテル出発時には、まだ雪が舞い、日の出は望めない状況でした。深い積雪を踏みしめて、湖畔堤防に到着。想定通り、曇天で湖面は余りにも視界が悪く最悪でしたが、夜明けの刻が近づくにつれて、朝霧が出て湖面は氷に雪が積もり、本当に水墨画を見ている雰囲気になった。そして日の出時刻になると曇り空がやや赤みを帯びて、薄雲の
切れ間から朝の光が出て湖面が焼けて刻々と変化し、一期一会の美しい瞬間に遭遇して、忘れられない感動撮影となりました。そして、これは私の初めての第31 回「四季の彩り」展への展示作品になりました。

「 静寂の朝 」
会員№ 217004 石井 亨幸
撮影地: 福島県裏磐梯檜原湖畔
カメラ:FUJFILM X-T3
撮影日:令和元年12月
雪景色を撮りたいと仲間と裏磐梯に出かけたが、暖冬続きの近年、この冬も雪が少ない。我々が到着する2日前にやっと降雪があったとのことだった。
それでも寒さは相当で、足元は氷結している。転倒しないように細心の注意を払って湖のほとりの撮影ポイントに到着、慎重にカメラをセットする。
気温はマイナス10度以下の凍てつく寒さの中で震えながら日の出を待っていると、なぜか小学校の国語の教科書にあった「アカイ、アカイ、アサヒ、アサヒ」の文言が思い浮かぶ。待つことしばし、対岸の山の後方から朝日が昇り、水面から朝靄が湧き、辺り一面に赤く染まる、苦労が報われたご褒美の1枚です。

「 白 い 虹 」
会員NO. 216002 小松彦太郎
撮影地:松本市乗鞍高原
6年前の11月12日早朝乗鞍高原で初めて白い虹を見ました。当日は、晴れてかなり冷え込みました。7時20分過ぎに朝日が昇り、霧も霧氷もありまあまあ満足していました。8時頃場所を移動し、有名な大カエデの付近に差し掛かった時です。霧の中に何か異様な感じで白い靄の筋が見えました。尾瀬の写真で見た白い虹に似ていました。慌てて大カエデを入れて撮ったものがこの写真です。乗鞍高原で白い虹が撮影された記録は知りません。白い虹は、正式には霧虹(きりにじ)といい、通常の虹が雨粒に太陽光線が当たってできるのに対し、白い虹は霧粒に太陽光線が当たった時に見られる現象だそうです。私は、非常に珍しい光景に出会えて幸いでした。

「 終焉の舞 」
会員NO. 217011 下川床 昭子
実家から帰る途中、賑やかな音が聞えて来るので、立ち寄った所、桜祭りで屋台等が、沢山並びイカを焼く良い臭いに誘われながらふと、見ると桜が風に舞い上がり裏の山には山桜が点在している、絶好のチャンスと急いで構図を見ながら、どんどん川原の中へ、石がゴロゴロで足場の悪いギリギリの所迄追い込まれ、車や露店を隠し、ブレを確かめ、やっと三脚を固定出来ました。絞り、シャッタ-、露出、lSO、横縦と試行錯誤しながら、風の来るのを待ち夢中でシャッタ-を押した、忘れられない一枚です。

「 後光差す」
会員№ 213010 出水 真和
向かいに見えるのは、淡路島、四国そして関西空港と見慣れた風景。
ここは、りんくうタウンマ-ブルビ-チ。しかし、いつ行っても異なる風景を見せてくれる。空、太陽、雲等がコラボして二つとない風景を作り出す。この時も雨上がりでどんよりとした雲で覆われていたが、突然、雲の割れ間から光芒が放たれた。浜辺のカップルに後光を差すようにそして、思わずシャッタ-を切った。私は、ありふれた景勝地の定番の風景ではなく、近場での絶景を楽しんでいる。

「 初夏の緑水」
会員№ 216017 赤座 幸男
撮影地:新潟県湯沢町
撮影日:2014年6月1日
カメラ:ニコンD300
私くしの「心に残った風景」は、記念の1枚です。場所は上越、大源太湖、普通の山の湖かなと思いましたが、春の新緑が過ぎ、初夏の深緑を纏った、森と湖、沢から流入した白い土砂と水辺のグラデ-ションが実に綺麗でしたので、数カット。日中撮影でしたので、コントラストが、少し高めでしたが。この撮影行が、6年前「フイルム」から「デジタル」に切り替えた、最初の思い出の記念の1枚と言うところです。

「ススキに魅せられて」
会員№ 213005 山口 愛子
撮影地:新潟県長岡市山古志村
撮影日:2019年10月26日
カメラ:キャノン6D
レンズ : 28~300㎜
山古志の撮影会に参加した時のものです。
夕日を待っていたらススキがきれいに光り、何とか写したいと思ってシャッタ-を押しました。
山の中での撮影は虫よけがかかせません。
完全防備で写した中の1枚です。

心に残った風景 「 氷 牙 」
会員№ 213007 朝田 理恵
8年前の写真ですが、2月のスッカン沢に氷柱を撮影に行きました。
約300メ-トルの標高差を谷底に降り、美しい氷柱に感動。
氷柱はまずまず大きく成長していて、牙のような造形を下から仰いで様々なアングルで撮影しました。複数人で氷柱の落下など周囲の監視と撮影を交互に行いましたが、気温が上がると、轟音と共に一番大きな氷柱が落下しました。離れた安全な所から見ていると、大きな欠片は長さ1.5メ-トルほどもあり、自然の脅威を感じました。
撮影終わりの帰り道、行きは良い良い、帰りの急登はまさに地獄。等高線の急な地形図通り、アイゼンの爪を刺しながら急坂に四苦八苦で駐車場に辿り着いた想い出の一枚です。